エコキュートが凍結した時の直し方と、やってはいけないこと

この記事のまとめ

  • パナソニックと三菱電機はお湯側の蛇口を開けて解凍を待つよう、コロナは気温が上がって自然に解けるのを待つよう案内している
  • コロナの案内では、配管にお湯をかけて解凍する方法は配管やバルブの破損の原因になる恐れがあるため、すすめられていない
  • 解けないときは止水栓を閉じて販売店か工事店に連絡する(コロナは半日待っても改善しないときや急ぐとき。三菱電機と日立にも同じ趣旨の案内がある)
  • 凍結のおそれがある時期に異常表示が出たら、しゃ断器や凍結予防ヒーターを切らずに連絡する(パナソニック)
  • 予防の水の量はメーカーで違う。パナソニック、ダイキン、日立は1分間に約200ml、コロナは約400ccで、お持ちの機種の取扱説明書を優先する

エコキュートの配管が凍って水もお湯も出ないときは、解けるのを待つのが基本です。パナソニックと三菱電機はお湯側の蛇口を開けて解凍を待つよう、コロナは気温が上がって自然に解けるのを待つよう案内しています。配管にお湯をかけて早く解かす方法は、コロナの案内ですすめられていません。コロナは、半日待っても改善しない場合や急ぐ場合は、止水栓を閉じて工事店か販売店に相談するよう案内しています。

この記事は、凍結した「あと」の動き方と、やってはいけないことを中心に書きます。リモコンの表示、湯切れ、ブレーカーも含めた最初の切り分けは、エコキュートでお湯が出ない時に最初に確かめる5つに書いています。凍結だと分かっている人は、この記事から読んでください。

先に注意:触ってはいけないところ

凍結の対処で、けがや故障につながりやすい点を先に挙げます。

凍結とは何が起きているのか

水道局とメーカーの案内を合わせると、次のように整理できます。

項目 公式の案内 出典
凍りやすい気温 気温が-4℃以下になると凍結しやすい。風が当たる場所や日の当たりにくい場所では、-4℃にならなくても凍結するおそれがある 東京都水道局
給湯機まわりの目安 給湯機周囲の外気温が0℃以下になると、配管が凍結するおそれがある。寒冷地だけでなく暖かい地域でも起こる 日立
保温工事をしていても 外気温が0℃以下になると、保温工事がしてあっても配管が凍結し、お湯や水が出なくなることがある 三菱電機
凍結の症状 蛇口を開いてもお湯や水が出ない。ふろ自動で「P05エラー」などが出て、浴槽アダプターから出ない(ふろ配管の凍結) 三菱電機

日立の案内には、外気温が-10℃以下になる場合や、長時間氷点下が続く場合の補助的な対策も書かれています。地域によって凍結の起こり方が違うため、お住まいの水道局の案内も見ておくと安心です。札幌市水道局は、外気温が-4℃以下のとき、真冬日が続くとき、就寝前や旅行などで長時間水を使わないときに注意が必要としています。

凍結したときの直し方(公式の案内にある範囲)

メーカーの案内で確かめられた対処は、次の順です。

  1. お湯側の蛇口を少し開けて待つ。 パナソニックは「給湯栓(お湯側蛇口)を少し開いて解凍するのをお待ちください」としています。三菱電機は、湯水混合栓の温度調節ハンドルをお湯側にして蛇口を開き、解凍されるまで待つよう案内しています
  2. 気温が上がるのを待つ。 コロナは、気温の上昇により自然に解凍するまで待つよう案内しています。水が出たら、水漏れがないか確かめてから使います
  3. 浴槽にお湯がはれないとき。 三菱電機の案内では、ふろ配管の凍結が考えられます。解凍されるまでしばらく待ち、もう一度「ふろ自動」を押すとエラー表示が消えます。お湯が出てお湯はりが終われば、そのまま使えます
  4. 止水栓を確かめる。 コロナは、断水していないか、給水専用止水栓が閉じていないかを確かめ、閉じていたら開けてから蛇口を開くよう案内しています。凍結ではなく、止水栓の閉め忘れや断水が原因のこともあります
  5. 半日待っても出ないとき、急ぐとき。 コロナは、給水専用止水栓を閉じてから、工事店か販売店に連絡するよう案内しています。三菱電機も、復帰しない場合は給水配管専用止水栓を閉じて据付工事店(販売店)に連絡する、日立も、配管が凍結した場合はタンク専用止水栓を閉じて販売店か工事店に連絡する、としています

止水栓の場所と呼び方はメーカーと機種で違います。取扱説明書で、貯湯ユニットのどこにあるかを先に見ておくと、慌てずに済みます。

凍結のあとにエラー表示が出たとき

パナソニックの案内では、凍結したまま沸き上げ運転をすると、「F12」(圧力異常)や「F19」(出湯温度異常)が表示されて運転が止まることがあります。

ただし同じページには、「H□□」や「F□□」の表示について、「凍結のおそれがある時期に異常表示が出たときは、配管が凍結して故障が拡大する場合があるため、配線用しゃ断器、貯湯ユニットの漏電しゃ断器、配管の凍結予防ヒーターを『切』にせず、すぐに連絡する」という趣旨の案内もあります。F12とF19もこの「F□□」に当たるため、上の解除の手順とどちらを優先するかは、ページからは読み取れません。この記事では、凍結のおそれがある時期にF12やF19が出たら、しゃ断器を切る前に販売店か修理窓口に連絡して、指示を受けてから操作することをすすめます。機種によって手順が違うため、取扱説明書も見比べてください。

やってはいけないこと

熱湯をかけて早く解かす

公式資料で確かめた範囲は次のとおりです。

資料 書かれていること
コロナ(給湯機の凍結予防について) 配管へのお湯かけによる解凍は、配管やバルブの破損の原因になる恐れがあり、おすすめしない
東京都水道局(水道管の凍結について) 水道管にいきなり熱湯をかけると、水道管や蛇口が破裂することがある。解凍は、蛇口を閉めたまま自然に溶けるのを待つか、凍った部分にタオルをかけて人肌程度(40℃程度)のぬるま湯をゆっくりかける
パナソニック、ダイキン、三菱電機、日立 今回確かめたページには、お湯をかけてよいかどうかの記載がない

東京都水道局の「ぬるま湯をゆっくり」は、住宅の水道管についての案内です。エコキュートの配管や貯湯ユニットに当てはまるかは、東京都水道局のページからは分かりません。コロナはエコキュートを含む給湯機でお湯かけをすすめていないため、この記事では、エコキュートの配管へのお湯かけは案内しません。やるとしても、お持ちの機種の取扱説明書に書かれているかを先に確かめてください。

火やドライヤーなどの熱源で温める

火やドライヤーを配管に当てる方法は、今回確かめたメーカーと水道局のページのどれにも、勧める記載がありませんでした。そのため、この記事では案内しません。

凍結を放置したまま沸き上げさせる

パナソニックの案内では、凍結したまま沸き上げ運転をすると、前の節のF12やF19が出て運転が止まります。表示が出たら、前の節のとおり、解除の操作の前に販売店か修理窓口に連絡します。

水が止まらなくなったときの対応を知らずに待つ

凍結で配管に亀裂が入ると、解けたときに漏水することがあります。東京都水道局の案内では、凍結で亀裂が入るとそこから漏水し続けるおそれがあり、まずメーターボックス内のバルブを閉めて水を止め、水道工事店(指定給水装置工事事業者)かメンテナンスセンターに連絡します。この間は水が使えなくなります。

札幌市水道局は、凍結の修繕は水道局では行わず、凍結修繕に対応する指定給水装置工事事業者に依頼する、修繕費用は利用者の負担、としています。お住まいの地域の水道局が同じ扱いかは、各水道局のページで確かめてください。

凍らせないための予防(来週の冷え込みの前に)

メーカーごとに、水を流す量と方法が違います。次の表は、各社の公式ページの内容です。

メーカー 給水・給湯配管 ふろ配管
パナソニック 外気温が0℃以下になりそうな前日に、リモコンの給湯温度を「水」にして、お湯側の蛇口を少し開け、1分間に約200ml(コップ1杯分)を目安に流す。「水」に設定できない機種もある 前日から浴槽にお湯か水を張ったままにする(フルオートのみ)
ダイキン お湯側の蛇口を1か所少し開け、サーモスタット式・シングルレバー式は最高温度側にして、1分間に約200cc。約30分後にもう一度水量を確かめる 浴槽の水を風呂接続アダプターの上から10cm以上張る
日立 給湯温度を「低温」にして混合水栓を少し開け、1分間に約200cc。通常は全部の蛇口から出す必要はない 浴槽のお湯をふろ循環アダプター上端より約5cm以上残す
コロナ 特に寒さが厳しいとき、レバーを最高温度側にして給湯側を開け、1分間に約400cc(太さ5mm)を流したままにする 浴槽の循環口より10cm以上水を残す
三菱電機 少量の水を流し続ける(具体的な量はこのページには記載なし) 浴槽のお湯を残しておく

水の量は約200mlと約400cc、ふろ配管の残し水の高さは約5cmと10cm以上のように、メーカーで違います。お持ちの機種の取扱説明書の「凍結防止」を優先してください。

三菱電機は、予防の方法として、凍結防止ヒータ(据付工事店・販売店による施工)も挙げています。日立は、凍結防止ヒーターがある場合はプラグをコンセントに差し込み、凍結しない季節になったら抜くよう案内しています。コロナは、配管に凍結防止ヒータを巻くなどの予防措置をすすめています。

東京都水道局は、蛇口から少量の水を流して凍結対策をする場合、その水を容器で受けて浴用などに使うとよいとしています。また、凍結が起きやすい12月から3月上旬に数日間家を空けるときは、メーターボックス内のバルブを閉めるよう案内しています。エコキュートの長期不在時の水抜きは、日立の案内で、取扱説明書の手順だけでは配管の一部に水が残るため、販売店か工事店(有料)に依頼するとされています。

自分でできることと、販売店・工事店に頼むこと

自分でできること 販売店・工事店・修理窓口に頼むこと
お湯側の蛇口を少し開けて、解けるのを待つ 半日待っても出ない
止水栓が閉じていないか、断水していないかを見る 止水栓を閉じて様子を見るべきか迷う
リモコンのエラー番号を控える F12、F19などの表示が解除されない
販売店や修理窓口の指示を受けて、取扱説明書の手順どおりに漏電しゃ断器を操作する 配管から水が漏れている、保温材が破れている
冷え込みの前に、水を流す、浴槽に水を残す 凍結防止ヒーターの施工、長期不在時の水抜き

連絡する前に、型番、リモコンの表示、いつから出ないか、外気温の見込みを控えておくと、状況を伝えやすくなります。

次にすること

  1. 今、凍って出ない人は、お湯側の蛇口を少し開けて待つ。熱湯はかけない。半日たっても出なければ、止水栓を閉じて販売店か工事店へ連絡する
  2. 来週以降に冷え込みが来る人は、取扱説明書の「凍結防止」を開き、自分の機種の水の量と浴槽の水の高さを控える
  3. 凍結以外の原因(湯切れ、ブレーカー、停電)も疑うなら、エコキュートでお湯が出ない時に最初に確かめる5つで順番に切り分ける

この記事で確かめられなかったこと

確かめた日は、出典ごとに2026年11月7日です。

出典(確かめた日)